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骨のたわみと人工関節手術

私は人工関節手術を終える時、いつも心がけていることがあります。チタン製あるいは合金の人工関節が、骨の中に設置され患者さんの関節として新しい使命をうけ、動き出す事を、進水式で船を送り出す船主の気持ちで、“長く働いてくれよ”と祈ります。こんなにたくさんの手術を行いましたが、人工関節が骨と接着し関節として人の歩行を助けるとは、実際、不思議な気持ちです。今でこそ、骨と人工物がくっつく事があたり前のようになりましたが、以前はおっかなびっくりだったわけです。20年前に、本当に骨と人工関節がくっつくのか?と、他院で取り出されると聞いた人工関節を調査しに、あちこちの病院をまわり、資料を集め、特殊なカッターで骨と人工関節を切断し、電子顕微鏡で観察した事があります。確かに骨と人工関節はくっついていました。しかし、骨というのは、たわみますし、時に折れます。人が転倒したら、硬い金属と骨との間ははがれるのでは?疑問は次々と生じます。骨ほどたわむ素材は“地球上に無いぞ”と先輩によく言われました。骨の中は小さい空洞がありそれがクッションになりたわむわけです。人工関節が骨といつも一緒にたわむと、くっいた部分にトラブルが少ないのです。そこで、なるべく骨と同じようにたわむ素材が必要とされたわけです。その点、チタンは骨とのたわみの差が他の金属より少ないし、腐食しにくいため、人工関節の素材として脚光を浴びました。現在もっと良い素材も開発中です。後は技術的なことしかありません。手術は実際、骨はどの程度たわむのか?それにより骨の削り方や接着のさせ方(手術方法)を変えます。つまり、骨の柔軟性や密度によるたわみが、手術に影響するわけです。
しっかりとした金属の土台が骨と一体化すれば、長い年月、体の中で働き続けることは間違いありません。人工関節は長持ちしてこそ手術した意味があります。傷が小さいだけの手法など意味がありません。人により骨の性状はかなり差があります。骨粗しょう症の問題と同じです。骨を知る事ーこれは人工関節手術でとても大切な技術と言えます。
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